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更新日:2025年11月19日

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日常に、スポーツを。

誰もが自由に身体を動かし、自由に観戦し、楽しめるものであるスポーツ。
市では、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことができる社会の実現を目指しています。
今回は、市と鹿屋体育大学が共同で行っているスポーツに関する取り組みを紹介します。

鹿屋スポーツ実施率 日本一共同宣言

今年の1月に、本市と鹿屋体育大学は「鹿屋スポーツ実施率日本一共同宣言」を行いました。
本市と同大学が連携して事業を推進し、スポーツの輪を市民へと広げることを目的としており、成人が週1回以上スポーツを実施する割合で日本一を目指します。

また、「する」、「みる」、「ささえる」、「つながる」スポーツの推進を通して、スポーツを行うだけでなく、スポーツに関わる人口を増やし、健康で活力ある社会の実現に向けた取り組みを推進していきます。

スポーツ実施率日本一共同宣言

  1. スポーツ習慣化の確立
  2. スポーツ観戦機会の提供
  3. スポーツ環境づくりの強化
  4. スポーツによる交流の推進
  5. スポーツに対する意識の向上

宣言

スポーツって本当はもっと広い

「スポーツ」と聞いて皆さんは何が頭に思い浮かぶでしょうか。サッカーや野球、陸上など、ルールや勝ち負けがある「競技」としてのスポーツをイメージする人が多いのではないでしょうか。

しかし、スポーツ庁が定める「第三期スポーツ基本計画」では、スポーツとは「身体を動かすという人間の本源的な欲求に応え、精神的充足をもたらすもの」と定義されています。これは、例えば朝の体操やペットの散歩、家族や友達と行くハイキングや海水浴など、自分に合った内容で身体を動かし、楽しめるのであれば何でもスポーツであるということになります。
自分の適性や志向に応じて、自由に楽しむことができる身体活動があなたにとってのスポーツなのです。

鹿屋市のスポーツ実施率

本市のスポーツ実施率は、令和6年度で約54%となっており、市民の約半数が週1回以上スポーツを実施しているという結果になっています。
令和4年度までは国の実施率よりも低い結果が続いていましたが、令和5年度からは国を上回っており、日常的に何らかの身体活動を行っている人が増加しています。

スポーツ実施率の推移

令和6年度鹿屋市年代別スポーツ実施率

年代別でみると、50代を除く20~70代までの全ての世代は、実施率50%を超えているのに対し、50代は約40%に留まっており、時間的な拘束が大きいと予想される「働き世代」や「子育て世代」で低い傾向が見られます。

令和6年


様々なスポーツとの関わり方
【スポーツへの参画】

参画

スポーツ実施率の向上やスポーツ関係人口の増加を目指し、市では「する」、「みる」、「ささえる」、「つながる」スポーツの推進を行っています。
それぞれの取り組みとそれに関わる人にお話を伺いました。

KEYWORD➊する-Play sports-

するする2

市では、スポーツイベントの実施を通して、様々なスポーツへ参加できる機会の創出を行っています。
また、競技スポーツに限らず、誰でも自分にあったスポーツを行い、健康的な生活を送れる社会の実現を目指しています。

【主な生涯スポーツイベント】

  • かのやマリンフェスタ(様々なマリンスポーツ体験)
  • かのやローズヒル駅伝大会(市内小中学校区対抗の駅伝大会)
  • くしら桜まつりジョギング大会(幼児から大人まで楽しめるジョギング大会)

東さん

自分の時間が増えたので何か運動に取り組みたいと思い、4月から「鹿屋市歩こう会」に参加しました。
ウォーキングは無理なく継続でき、体力や筋力も向上したと感じています。
また、朝歩くことにより1日を気持ちよくスタートできています。
今後も自分なりのペースで、ウォーキングを継続していけたらと思っています。

KEYWORD➋みる-Watch sports-

鹿屋体育大学と連携して「カレッジスポーツデイ」を開催しています。
レベルの高い大学スポーツの試合を誰でも無料で観戦でき、様々な競技スポーツを間近で「みる」ことができます。
また、体験ブースで競技を行うこともできます。

みる1みる2

KEYWORD➌ささえる-Support sports-

運動・スポーツの指導や大会・イベントの運営など、スポーツを陰で支えている人たちがいます。
また、市で募集しているスポーツボランティアは、様々な場面で選手をサポートし、イベントでは補助的な活動を行っています。

ささえる2ささえる1

斎野さん

スポーツボランティアを始めたきっかけは、自分がドラゴンボートの選手として出場していた大会で、献身的に選手をサポートしてくれるボランティアの方々を目の当たりにし、自分も他の選手を支えたいと感じたからです。
間近で選手を支えたり、スポーツを肌で感じたりできるので、ボランティアを通して私自身も元気をもらっています。

KEYWORD➍つながる-Connect through sports-

スポーツ合宿やトップアスリート等による自主トレーニングの誘致を行っています。
合宿時には、プロスポーツ選手によるスポーツ教室を実施するなど、スポーツを通して地域や世代を超えた「つながる」機会の創出を行っています。

つながる1つながる2

【トップアスリートによるスポーツ合宿(令和6年度)】

  • Jリーガー(J1)によるサッカー教室
  • プロ野球選手による公開練習
  • プロバレーボールチームのフレンドリーマッチ、バレーボールクリニック など

Interview-インタビュー-

スポーツをするきっかけ作りを

東会長
鹿屋市スポーツ推進委員協議会
東 幸一郎 会長

スポーツ推進委員は、市民の皆さんが生涯スポーツ活動を実践できるよう実技指導や助言を行っています。
また、スポーツイベントの企画やコーディネーターとしての役割も担うなど、スポーツに関する要請に対応することが職務です。
本市では小学校区単位で推進委員が配置されており、地域のスポーツイベントへの参加・案内や相談対応も行っています。

スポーツイベントや大会への参加が多いため、様々なスポーツの審判講習を受講したり、スポーツ推進委員の研修会を受講したりすることで、専門的な立場で指導や助言を行えるように心掛けています。

近年、少子高齢化の影響もあり、地域単位でのスポーツイベントは減少していっており、特にコロナ禍以降はさらに減少したと感じています。
推進委員の主な役割は、市民の皆さんがスポーツをするきっかけを作ること。
スポーツをしたいけどなかなか一歩を踏み出せなかったり、地域のこども会や老人ホームなどで何かスポーツ企画をしたいけど、どうしていい
かわからないなど、ぜひお気軽にお近くのスポーツ推進委員にご相談ください。
少しでも多くの人がスポーツに取り組めるよう、今後も活動していきます。

【スポーツ推進委員の主な活動】

  • 鹿屋市父親バレーボール大会の開催
  • かのやローズヒル駅伝大会の開催協力
  • スポーツフェスタでの体験ブース運営 など

意図した身体活動がスポーツの実施に

中垣内さん
国立大学法人 鹿屋体育大学
スポーツ生命科学系 中垣内 真樹 教授

「スポーツ」とは、楽しみや生きがいなどのために意図して行う身体活動のことを指します。
これには、健康づくりや体力づくりを目的として行う「運動」も含まれます。
例えば子どもが公園で遊ぶことや大人が趣味で釣りに行くことなど、一見するとスポーツだと思っていなかった行為も、行う人が意図して身体を動かすことでスポーツを実施していることになります。

こうした広義のスポーツ実施は、どういった認識を持って身体を動かすかが鍵であり、市民の皆さんが日常生活を送る中で「健康のために歩いて通勤しよう」、「楽しんでペットの散歩をしよう」と思って身体を動かせば、それはもうスポーツをしていることになります。
そしてそういった一つひとつの積み重ねがスポーツを通した健康増進にも繋がっていくと言えます。

健康のためにと思っても、競技スポーツを行うことにハードルを感じる人は多いと思います。
まずは自分に合った方法で気軽に行うことができる身体活動を、少しずつ実施していくことが大切です。
すでに日常生活の中で行っている身体活動を、意識的に行うことでも身体的・精神的健康につながっていくと言えます。

鹿屋市はスポーツ資源が豊富なまち。
様々な形でスポーツに関わる人が増えることで、地域全体が健康に向かっていくよう、まずは気軽にできるスポーツに一歩踏み出してみませんか。


Column-コラム-

食材に応じた効果的な食事を

田畑さん
株式会社KAGO食スポーツ
田畑 綾美 代表
(管理栄養士・公認スポーツ栄養士)

「スポーツ」と「食」は密接な関わりがあり、緻密な食事・栄養管理はアスリートのパフォーマンスを支えます。
運動の目的や強度に応じて適切なタイミングと内容で食事を摂取することが大切ですが、実はアスリートの食事が特別なものという訳ではありません。
一番の違いは量が異なることで基本的な食事内容は一般的な生活をしている人と同じです。

日々の食事において特に重要なのは、継続的に3食バランスよく食事を行うこと。
アスリートのように高いパフォーマンスを維持していく必要がある場合は、これを徹底して管理する必要がありますが、一般の人は朝ごはんはバランスよく食事できなかったから、お昼は栄養を意識した食事を取るようにするなど、毎食ではなくどこかで頑張るようにすることが、生活習慣病予防につながると思います。
適度な運動と合わせて、無理なく継続できるような食生活を実践してみてください。

鹿屋市は1次産業が盛んなまちですので、食材が豊富です。
こうした食材一つひとつには異なる栄養素や特徴があり、それに応じて摂取するとより効果的です。
ぜひ体が喜ぶよりよい食事を心掛けてみてください。

表1

表2