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更新日:2026年1月21日
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本日は鹿屋の食に関わる4名の方に、それぞれの立場からお話を伺います。まずは、どのようなところに食の魅力を感じているか教えてください。

県外から移住してきて感じるのは、食を作る方との距離が驚くほど近いことです。マルシェなどで生産者さんと直接お話をする機会が多く、その思いや人柄に触れるたびに、食材をより一層おいしく、ありがたく感じられるようになりました。また、食の安全への意識の高さにも助けられています。親が子どもに食べさせるものは、なるべく安全なものを食べさせたい。そう願う私にとって、無農薬や減農薬栽培に取り組む方が多く、それが手頃な価格で手に入る鹿屋の環境は本当にありがたいです。
学校給食でも一部、有機野菜を使用しており、すでに提供を行っている小松菜に加えて、今年からはブロッコリーやキャベツ、じゃがいもの提供を行います。農業が盛んな地域だからこそ、様々な品目や栽培方法で食を提供できるのも、一つの魅力だと思います。

食のバラエティの豊富さが、鹿屋の魅力の一つではないでしょうか。様々な形で食を提供してくださる方々がいることで、バラエティに富んだ食事を食べることができるので、生産者や食品加工者、飲食店などの豊富さも魅力だと感じています。

鹿屋は農・畜・水産物が全て揃う産地であり、新鮮な食材を提供できる総合力の高さが強みだと思います。また、生産者と消費者に限らず、食品加工者や食をPRする方々との距離も近いと感じています。以前は作る人は作って、どこに売っているかもわからないという状況でしたが、それが「見える化」できてきて、鹿屋全体の食に対する総合力が上がってきていると感じています。

「食のまち」と語れるくらいのレベルの高さはあると思っていて、県外のバイヤーからもそういった声をいただくことが多いです。一方で、良いものがまだ知られていないという部分もあり、そういったところはこれからもっとブラッシュアップしていく必要があると感じています。そのためには、今日集まっている生産者や食品加工者、イベント企画者などが手を取り合って、協力していくことが大切ではないでしょうか。
鹿屋の食のどういったところにフォーカスして、今後ブランディングを行っていくべきでしょうか。

鹿屋のお土産は、いいものがたくさんある反面、すぐに何がいいかパッと思いつかず、選ぶのに時間を要してしまうことがあります。鹿屋といえばこれ、といったお土産のアピールがもっとあれば嬉しいです。

食が豊富であるが故に何が特産品なのか、県外の人からしたら分かりづらいという問題はあるかもしれません。何か一つ特定の食材を決めて、生産者や食品加工者、飲食店などが連携して取り組むことで、一つのモデルケースを作ることが更なる発展に繋がると思います。

マーケットが乱立しているからこそ、特定のテーマに絞ることが付加価値に繋がると思っています。10月に行われた「おいもフェスかのや」では、さつまいもにコンセプトを絞ることで、生産者や食品加工者、飲食店などが連携し、さつまいもの新たな料理や商品開発にも結びつきました。
また、こうした取り組みをお肉やお魚にも広げていくことで、新たな商品開発に繋がっていくと思います。


以前、鹿屋市が豚ばら丼を提供する飲食店を募集し、市内の多くの店で豚ばら丼を食べることができました。こうした取り組みは、市外から人が来た時も「どこに行っても食べられるよ」と言えたので、とても良かったと思います。
鹿屋は生産者との距離が近いので、漁業であれば餌やり体験を行った後に、漁師めしを振る舞うなどの体験を行うことができると思いますが、そういったことを仕掛ける人が必要かと思います。

子どもが幼稚園で田植えから脱穀まで体験させていただいたりするなど、食に関する体験を日常的にしています。また、都会の友人から「農業や漁業の体験をさせたい」という相談をよく受けますが、一消費者にはその繋ぎ役になることが難しいのが現状です。鹿屋の広大な土地や作物を生かして、誰もが本物の生産現場を体験できるような場所があれば、もっと多くの人が鹿屋に魅了されると思います。

例えば、弊社は落花生やさつまいもの生産を行っているので、その収穫体験を行ったり、酒造メーカーで焼酎蔵の見学をしたり、夜は収穫したものを飲食店で実際に提供いただき、焼酎と合わせて食べていただくなど、こうした体験を一事業者だけでなく、他の事業者を巻き込んだ形で行うことが必要だと感じています。また、飲食店に入ればお通しで焼酎や塩茹で落花生が出てくるくらい普及していけば、県外の人から見ても鹿屋といえばこれというようなインパクトを与えることができるのではないでしょうか。
箸置きとして、そのまま食べられる落花生が出てきたことがあります。少しの工夫ですが、とても印象に残っているので、そういった取り組みは鹿屋を印象付ける一つのきっかけになるかもしれませんね。

情報が広がりやすい時代だからこそ、市民一人ひとりが自分のまちのおいしいものを発信することも大事だと思っていて、それがシビックプライドの醸成にも繋がっていくと思います。以前鹿屋のお土産ボックスを作り、県外にお住まいの方々に送ったことがあります。反響をいただき、同じものを送ってくれないかとキタダサルッガに問い合わせもありました。小さな力かもしれませんが、同じようなことをみんなが取り組めば、大きな力になると思っています。鹿屋の魅力を発信する上では、人との繋がりが大きな原動力になるのではないでしょうか。

広報誌で毎月、誰かのおすすめのお土産ボックスを紹介し、どこで買えるかを記載してはどうでしょう。

ブランディングとして、お土産ボックスで使用する箱や包装紙を統一することで、鹿屋を知ってもらうきっかけ作りになると思います。
お土産ボックスは非常に良いアイデアだと思います。例えば、キタダサルッガにお土産ボックスのようなセレクト商品を置くなど、鹿屋のお土産づくりにもう少しうまく活用してほしいと思っています。また、鹿屋の包装紙を作って、ふるさと納税の返礼品なども統一すれば、ブランディングに繋がっていくかもしれませんね。
鹿屋の食に関わる皆さんが考える今後の展望や夢があれば教えてください。

子どもたちのためにできることや、人が喜ぶことをしていきたいという思いで様々な活動をしています。今後もそういったことを模索・追求しながらやっていきたいです。その中で、みんなで作って・食べるという場を作っていけたらと思っています。種から植えて、育てて、料理をして、食べるという工程を小さい子から高齢者までできるような場作りができたらと考えています。食に関して生産の過程だったり、加工・販売の流れだったり、見えていない背景の部分を見えるようにして、子どもたちに伝えていきたいです。

私が移住してきて一番心を動かされたのは、鹿屋の「人の温かさ」です。この温かな繋がりがある鹿屋なら、生産者も消費者も、その枠組みを越えて一体となって何かを生み出せる可能性を感じています。一消費者ではありますが、ただ食べるだけでなく、鹿屋の素晴らしい食の魅力を守り、伝えていくために自分にできることは何か、これからも模索し続けていきたいです。

生産者という立場から言えば、皆さんが鹿屋で持続的に安心して食事ができるようにするために、生産者を守りたいという思いが非常に強いです。現在も取り組んでおり、今後も継続して行っていきたいと考えているのが農家の作業サポート。これは、苗の植え付けや収穫、ドローンでの防除対策などを弊社が代行する取り組みです。安心して農業に取り組めることが生産者を守り、継続的に出荷を維持できる体制に繋がると考えています。

時代に合わせて情報発信の仕方は変えていかなければと思っています。また、経済産業省が地方で売上高百億円の企業を生み出そうと働きかけていますが、鹿屋でそういった企業が誕生した時に与えるインパクトはとても大きいはずです。そういったところを各企業が目指すというのも、食の普及という観点からは必要かと思います。
鹿屋の食について関係者の皆さんからお話を伺いました。鹿屋に素晴らしい食材があることは誰もが認めるところですが、これをさらに付加価値をつけて磨いていくためには、様々な立場で食に関わる方々が、連携・協力して鹿屋の食の魅力を発信していくことがとても大切だと感じました。これからも食に関わる方々の距離が近く、食材も豊富であり、総合力が高い鹿屋の食を、多くの方々に伝えていっていただければと思います。本日はありがとうございました。

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