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更新日:2026年2月18日
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中世から現代まで脈々と地域で受け継がれてきたもの、それが「講」です。講とは、同じ信仰や目的を持った地域の人々が組織する団体、またはその会合そのものを指します。
本市において主なものは、同族の先祖を祀る目的として行われた「氏神講」、田の神様に豊作を願う「田の神講」が広い地域で行われたほか、地域の信仰に由来した「庚申講」、「観音講」、「山神講」、「水神講」、「えびす講」などがあります。また、輝北町の「女人講」など、女性だけで行われる講もありました。これ以外にも特徴的な講の形態として猫水神を祀る祓川町の「猫講」などがあります。
その中でも輝北町で連綿と引き継がれている代表的な講として「御鏡講」があります。御鏡講は一向宗を信仰する人々による講で、大隅地方、特に輝北町は一向宗の信仰が強い地域でした。薩摩藩による一向宗弾圧の厳しい取り締まりが三百年余り続いてきた中にあっても、御鏡講は役人の目を盗んで維持し続けました。信仰の努力の跡は、市指定文化財「朝倉のかくれ念仏洞」でも見ることができます。
このように、地域の信仰・祭り・習俗は、講によって長い歴史を生き抜くことができました。また、講に積み立てられていくお金は、住民同士が相互に助け合うための資金としても活用されてきたことから、講が地域において果たしてきた役割の大きさは計り知れないものがあると言えるでしょう。
現代に生きる私たちが忘れつつある地域の独自性と連帯の感覚が、講にはあったのです。

▲ 朝倉のかくれ念仏洞の内部は狭く、たどり着くのもやっと。灯りを置く場所や仏のお供え物を盛る「お華けそく束」の台の痕跡も残る。

▲ 朝倉のかくれ念仏洞の内部のイメージ図。
読経する声が外に漏れないようクランク構造になっている。

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