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更新日:2023年1月19日

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風しんの流行発生の予防に努めましょう!

妊婦、とくに妊娠初期の女性が風しんにかかると、生まれてくる赤ちゃんが「先天性風しん症候群」という病気にかかってしまうことがあります。

以下の方は特に予防接種をご検討ください。

  • 妊娠を希望される女性
  • 風しんにかかったことがない方、風しんワクチンを受けていない方、どちらも不明な方
  • 妊娠中の女性の家族

風しんとは?

感染者の鼻汁に含まれる風しんウイルスよる飛沫(空気)感染または接触感染により、感染します。
日本では「三日はしか」としても知られ、風しんにかかった人は免疫ができ、二度とかからないと言われますが、稀に再感染することがあります。
かつては5~9年ごとの周期で、全国的流行がみられました。
しかし、1994年(平成6年)以降は大流行はなく、局地的流行や小流行に留まっており、今年、大都市圏を中心に大流行しています。
風しんは、一般的には数日で治癒する疾患で、伝染力は水痘(水ぼうそう)や麻しん(はしか)より弱いが、麻しんと同様に、成人での流行が発生する可能性のある感染症です。
また、妊娠初期の妊婦が感染した場合には、『先天性風しん症候群』が大きな問題になります。
日本では、昭和40年に沖縄で400人以上の先天性風しん症候群の児が出生し、昭和52~54年には全国的な風しん大流行がありました。
最近では、平成11年には0名、平成12~15年までは毎年1名の患児が報告されています。

風しんの症状は?

潜伏期間は14~21日で、初期症状(発疹の1~5日前)は微熱、頭痛、倦怠感(だるさ)、鼻水、咳、痛みのないバラ色の口蓋斑点がみられます。そして、顔や耳後部から赤い点状の紅斑が全身に広がり、発症者の約25~50%に38~39℃前後の発熱が見られ、多くは発疹、発熱ともに3~5日程度で消失します。(20~25%には発疹がみられないこともあり。)
また、発疹が出現する5~10日前から数週間にわたって、耳介後部、後頭部、頸部リンパ節の腫れがみられます。
他に、結膜の軽度充血や肝機能障害が見られる場合もあります。
小児では、咽頭炎のみや感染しても無症状の感染者が約15%います。

先天性風しん症候群(CRS)とは?

妊娠初期の女性が風しんに罹患すると、風しんウイルスが胎盤を介して胎児に感染し、出生児が先天風しん症候群を発生することがあります。
妊娠中の感染時期により、重症度や症状は異なりますが、妊娠2か月以内の女性が風しんにかかると、出生児は白内障、先天性の心臓病、難聴の2つ以上を持って生まれてくることが多く、妊娠3か月~5か月に感染した場合でも難聴が多くみられます。
その他、子宮内での発育が遅い、網膜の病気、緑内障、小頭症、髄膜炎、精神運動発達の遅れ、肝臓や脾臓の腫れ、血小板減少生紫斑病等の症状が認められる場合があります。

治療・予防接種について

風しんに特効的な治療法はなく、対症療法で経過をみます。
しかし、風しんは予防接種で予防可能な疾患であることから、風しんにかかったことがなく、予防接種を受けていない方、特に、現在16歳~24歳を中心とした年齢層の方は法律の変わり目で接種率の低い年齢層に当たりますので、ワクチン接種をお勧めします。

現在、定期予防接種の対象となっているのは、下記のとおりです。

  • 1期-生後12か月~生後24か月(満2歳の誕生日の前日)までの者
  • 2期-小学校入学前1年間にある者

妊娠の可能性のある年代の女性に接種する場合は、胎児への感染を防止するため、妊娠していないことを確かめ、ワクチン接種後最低2か月間の避妊が必要です。

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